組合員の訴えと足跡
真宗大谷派は京都地裁の決定を
守ってください!
2024年3月28日、真宗大谷派は大谷専修学院指導主事の地位にある組合員Aさんに、休職を命じました。宗派は、当事者(Aさん本人)への聴き取りを行わないまま一方的に休職を命じ、その理由を「(Aさんが)懲戒委員会の審議に付されたため」と説明しました。4ヶ月にわたる事実確認(調査)の後、宗派はAさんに「非違行為に該当するだけの十分な確証が得られなかったため」「懲戒なし、復職」を通知しました。
Aさんの復職は当然であったにもかかわらず、8月7日、宗派はAさんとBさん(大谷専修学院指導)に「他部所への異動」を内示しました。学期途中であるにもかかわらず、「事務嘱託」という地位への異動を内示した上に、「承諾するか退職するか」の選択を迫りました。大谷専修学院では過去60年以上にわたって、本人の希望しない配置転換が行われた例はありません。
AさんとBさんは、「異動内示」を不当として京都地方裁判所に「地位保全仮処分命令」を申立てました。また、現場の教職員および教職員家族と共に「労働組合(きょうとユニオン)」に加入し、「現職復帰」へ向け、宗派との団体交渉を重ねてきました。
2025年3月27日、京都地裁は「二名の職員に対する配置転換は人事権の濫用で違法無効」との決定を下しました。
真宗大谷派は京都地裁の決定を守り、大谷専修学院職員への異動命令(勤務場所および業務内容の変更)を直ちに撤回してください。
排除(異動)ではなく、
話し合いによる問題解決を!
宗派は、二人への異動命令(内示)の理由を、「学院長との不和」であると説明していますが、そのような問題は、「職員同士の話し合い」で解決すべきです。裁判所が「学院長との話し合いによる問題解決は不可能ではない」と断じたにもかかわらず、宗派は未だに「話し合い」の機会を作ろうとしません。現場の教職員のみを追い出す「異動命令」(=組合員排除)による問題の解決は、あまりにも乱暴です。
そればかりか宗派は、裁判所の決定が出される前(2024年12月25日)に、2025年度入学生の募集を中止し、大谷専修学院を停止させてしまいました。これは二人の戻るべき場所を奪う暴挙であり、それだけではなく他の現場職員も4月1日から職場を奪われ、現在バラバラの部所に配置転換を命じられています。
これらは、学院の教職員として長年誠心誠意勤めてきた人たちの尊厳や学院への愛着を奪うものであり、学院の設置権者という大きな権力を振りかざして、大勢の教職員を苦しめる(宗務当局による)組織的なパワーハラスメントではないでしょうか。
「異動は違法無効!」
教職員5名が京都地裁へ提訴!
2025 年3月27日、京都地裁は「(組合員AさんとBさんへの)勤務場所・業務内容の変更および自宅待機命令は、人事権の濫用であり違法無効」と断じました。しかしながら真宗大谷派は、仮処分命令の決定後も、AさんとBさんを学院の本来業務から切り離し、自宅待機を強い続けてきました。やむを得ず異動に応じた教職員(組合員)に対しても、学院再開後の職場復帰を確約していません。
そればかりか、先の「宗会」(真宗大谷派の最高議決機関・僧侶代表による宗議会と門徒代表による参議会の二院制で構成)において、司法の判断を真っ向から否定し、異議申立てを行うと明言しました。また、「入学生募集中止」の原因を「学院長と教職員の不和」「宗務役員としての意識の欠如」と断定し、不和に至った事実経過を、学院長の偏った事実認識のみに基づいて喧伝しました。「宗務役員としての意識の欠如」との発言は、募集中止や不和の原因(責任)を「現場職員(組合員)」のみに転嫁する印象操作であり、現場職員の名誉を棄損し、人権を著しく侵害するものです。
看過することのできない宗派の対応を受け、2025年7月10日、学院の教職員(組合員)5名は原告として、主に「大谷専修学院教職員として労働契約上の権利を有する地位にあることを確認」するための訴訟を、京都地裁に提起しました。組合員による提訴の目的が、「対話による問題解決」「教職員全員での学院づくり」であることは、申すまでもありません。
宗派は、学院長が自身の部下を訴える声と、苦しみを訴える現場の教職員の声を、平等・公平に聞こうとしません。5名の組合員が団体交渉による対話を継続せざるを得ず、結果的に、話し合いを法廷へ移さねばならなくなった事実を、真宗大谷派は、深く慙愧すべきです。
「宗会」で公然と行われた
名誉棄損、人権侵害を許すな!
「宗会」という場で、公然となされた議員らの発言は、聞くに堪えない内容でした(傍聴した組合員による)。宗派は「入学生募集中止」の判断を正当化するため、組合員Aさんの懲戒審査にかかる具体的な事象(「懲戒処分なし」の事案)を、個人が特定される形で語りました。その内容は、偏った(学院長らの)事実認識に基づく事実経過の切り取りであり、当事者である組合員らの事実認識が一切無視されたものでした。これらは、看過することのできない組織的なパワーハラスメントであり、確証のない事実認識を基にして語られた答弁は、「宗会」という場の信用や公平性を損なうものとなりました。
閉会後、宗派が「宗会議事録のホームページ掲載」を強行しようとしていることに危機感を抱いたきょうとユニオンは、答弁の問題性と、ホームページ掲載の不当性を強く訴えてきました。しかしながら、8月21日、宗派は組合員の申し入れを無視し、答弁の一部を改訂した上で、宗派ホームページに公開しました。組合員3名は、宗派による不当な答弁(および質問)、ホームページへの掲載、一方的かつ閉鎖的な「宗会」運営について『要望書』(9月8日付)をもって抗議し、宗務総長ならびに宗会事務局に対して、誠意ある回答を強く要請しました。
第8回団体交渉(9月11日)では再度、発言の訂正と謝罪を求めたものの、宗派は「訂正や謝罪の意向は無い」との主張を繰り返しました。今も尚、宗派の最高議決機関である「宗会」において、公然となされた人権侵害は放置されたままの状態であり、組合員は被害を受け続けています。私たちは組織的なパワーハラスメントを看過することなく、宗派の誠実な対応を求め、引き続き追及してまいります。
現場の教職員の声を聞いて!
学院の早期再開を!
大谷専修学院は全寮制(学生と職員、職員の家族が寮に居住)の共同生活を通じて、宗祖である親鸞聖人の教えを学び、真宗大谷派の教師資格を取得できる学校です。毎年全国から、時には海外から、様々な年代(10代から60、70代)の方が集う、宗門において100年の歴史と独自性を有する、重要な学事施設です。今も、再開を待ち望む方々の声が組合員のもとへ届けられています。入学を希望されている多くの学生から、学びの場を奪わないでください。学院は、一方的に閉じられていい場所ではありません。「呼応の教育」という設立の精神に基づき、粘り強い対話による問題解決が願われている場所です。
真宗大谷派は、今後の大谷専修学院の運営について審議する「宗務審議会」を立ち上げ、すでに協議を開始しています。しかしながら、学院の現場を熟知するAさんやBさんを協議に加えず、「話し合い」の場から除外しています。
宗務当局は、現場の教職員(組合員)を協議に加え、現場の声を聞きながら、学院の早期再開に向けた前向きな話し合いを進めてください。
私たちは「学院の早期再開」「対話による問題解決」「教職員全員の職場復帰」を強く求めます。学生と教職員から大切な学びの場・生活の場を、強制的に奪わないでください。一日も早く、教職員を元の職場に戻してください。
第1回口頭弁論に至るまでの経過
2024.3.28 宗派が教職員Aさんに対して休職命令(懲戒委員会の審議に付されたため)
8.1 宗派が「懲戒に処さない」「休職を解く(復職)」と決定
8.7 宗派が教職員AさんとBさんに対し、他部所への異動を内示
8.26 AさんとBさんが京都地裁へ地位保全仮処分命令申立て
8.30 第一回団体交渉(Aさんら教職員5名がきょうとユニオンへ加入)
宗派が異動命令を保留、AさんとBさんへ自宅待機を命ずる
12.25 労使交渉中にもかかわらず、宗派が次年度の入学生募集中止を公示
2025.3.24 学院教職員(組合員5名)へ、他部所への異動を内示する
3.27 京都地裁が仮処分命令決定 (二人への異動・自宅待機命令は違法無効)
3.31 宗派がAさんとBさんへの異動命令を保留する
4.1 組合員3名(AさんとBさんを除く)に対し他部所への異動を命じる
4.11 第五回団体交渉
組合員5名が学院教職員として職場に復帰することを要求
5.26 第六回団体交渉
宗派は、仮処分命令(決定)を不服とし、異議申立てを行うと明言
5.29 宗会(議会・真宗大谷派の最高議決機関)が招集される(~6.9まで)
開会中になされた参務(議員)の答弁(と質問)によって、組合員ら(主にAさん)の人権が侵害される
6.24 開会中になされた答弁(と質問)に対して抗議し、訂正と謝罪を求め 「申し入れ書」を、きょうとユニオンが宗務総長に提出する
7.10 「学院教職員として労働契約上の権利を有する地位にあることを確認」するため組合員5名が京都地裁へ提訴(教職員全員の職場復帰を目指す)
7.18 第七回団体交渉
宗会でなされた答弁(と質問)について宗派は、「当該職員らの名誉を棄損する意図はなかったから問題はない」と断言する
8.7 きょうとユニオンが、宗会議事録の訂正と(組合員への)謝罪を宗務総長に要求する
8.21 真宗大谷派HPにて、宗会議事録(要旨)が一方的に公開される
9. 7 Aさんら(組合員3名)が、議会でなされた答弁(と質問)の訂正と謝罪を求める「要望書」を宗務総長に提出する
10.27 第一回口頭弁論期日
(13時30分より、京都地裁203号法廷を予定)
